光る体験実例を書こう

中学入試作文では、体験の裏付けを生かしながら、自分の意見を書きます。


つまり、なにか体験があって、そこから学んだこと、を書いていきます。

 

教室でも、自分の「体験」を文章化し、そこから導かれる「意見」を考える、という勉強をしています。

 

意見はもちろん大切です。しかし、中学受験作文において、「意見」はありきたりのものでかまいません。奇抜な意見でなく、常識的な意見で大丈夫です。

 

それでは、自分らしい作文にするためには、どうしたらよいのでしょうか。

 

そうです♪ 作文に、具体的な体験を書くことです。体験を書くことが、自分らしい作文につながるのです。

 

自分の体験を分かりやすく読み手に伝えるのは、なかなか難しいですね。

 

まずは、毎週の作文に取り組む中で、これまでの体験を思い出し、いろいろと書いてみましょう。

 

そうして作文を書きながら、これは自分の長所が光る体験だ、この体験は共感と感動があるぞ、のように、いい体験実例を見つけていきましょう。

これからも、修学旅行や運動会など、大きな学校行事がまっています。(まっているはずです…。)たくさん体験し、感じたり、考えたりして下さいね。

 

来年の試験で、どのようなテーマが出題されても、それにあった体験を取り出せるように、準備していきましょう!

 

  

言葉の森では、「普段の受験作文の練習は、実例や表現や意見のストックを作っておく練習」と説明しています。

 

以下、言葉の森のホームページから引用します。中根先生、お願いします♪

 

(以下引用)

 

「書くスピードはついてきたが、実例が長すぎて、意見が短くしか書けないことがある」。

 こういうケースは、よくあります。

 しかし、これと反対に、実例が短すぎて、意見が長くなってしまう子もいます。

 意見の部分が長くなると、同じことを繰り返すようなまとめ方になります。

 そうすると、密度の薄い作文になってしまいます。

 

 作文試験という場になると、受験生は早く書き上げたいという気持ちが出るので、全体のことをあまり考えずに書き出しがちです。

 すると、実例の部分を書いているうちに、だんだん全体の見通しを忘れてしまうことがあるのです。

 

 この問題を解決するには、構成を意識して書く習慣をつけることです。

 

 具体的には、自分が書く文章の段落の数を4段落とか3段落とか決めておき、それぞれの段落の字数の見通しとなるところに、薄く線を引いておくのです。

 できれば、そこに目標とする時間も書いておくと安心です。

 

 800字の作文全体で、字数を時間をコントロールするのは大変ですが、200字ずつの4段落を目安にすれば、字数も時間もずっと把握しやすくなります。

 

 そうすると、ある段落が長くなってしまった場合、次の段落を短くするというようなやり方で対応していくことができます。

 

 気ままに書く文章と、作文試験で書く文章の違いは、ここにあります。

 試験とい限られた時間で、失敗しない作文を書くためには、全体の構成を意識して書くことが必要なのです。

 

 普段の作文の練習は、この全体の構成にあてはめる、実例や表現や意見のストックを作っておく練習と考えておいてください。

 

 作文試験の本番で、自分がそれまでに書いた作文の中から、一つでも入れられそうなものを思いつけば、作文はかなり書きやすくなります。

 2つか3つ思い出せば、それだけで自分の実力の百パーセントを発揮できるようになります。

 

 試験の時期まで1か月を切るようになったら、新しい作文を書くよりも、これまでの作文のを何度も読み返し、同じテーマで同じことが時間内に書けるように練習し、作文の構成力を付けてていくといいと思います。